毎日、中古車の査定に携わっている人というのは、いわば査定のプロといってもいいでしょう。
一般に、プロと呼ばれる職業の人には、資格が存在することが多いものです。
実は中古車の査定を業務とする人たちにも、自分の実力を証明するための資格が存在します。
それが「中古自動車査定士」という資格になります。
国家試験ではありませんので、この資格がなければ車の査定をしてはいけないということはないのですが、自分の実力を証明するための手段として毎年多くの人が受験をしているようです。
民間資格となりますので、イメージ的には英検や漢字検定のようなものだと思っていただければいいでしょう。
中古自動車査定士を取得するためには、日本自動車査定協会が主催する「中古自動車査定士技能検定」を受験して合格しなければなりません。
この「中古自動車査定士技能検定」には、小型車査定士と大型車査定士の2種類があります。
一般の買取専門店の担当者などが取得するのは、小型車査定士の方になります。
つまり、ほとんどの中古車査定士は小型査定士ということになります。
実際、平成24年度の受験者は、小型査定士が12,881人に対して、大型査定士はわずか155人です。
「中古自動車査定士技能検定」の受験資格には、自動車の販売や整備の実務経験が半年以上必要となることと、試験の前に行われる日本自動車査定協会による研修を修了することが条件となっているため、合格率はかなり高くなっています。
平成24年度合格率は、小型が82.9%、大型が98.1%となっています。
事前の研修をしっかりと受けていれば、よほどのことがない限り落ちることはないといっていいでしょう。
試験は、毎年6月と12月の2回行われますが、大型の試験は6月のみになります。
試験に合格したあとは、日本自動車査定協会に登録することで、初めて中古自動車査定士として業務を行うことが可能になります。
登録には、試験に合格しているだけではなく、年齢が20歳以上であるということや、古物営業法に基づく自動車販売店に所属していることなどが条件として求められます。